知る人ぞ知るお菓子王国ポルトガルのおすすめスイーツ3選

2019.12.25

 

日本からの直行便もなく、あまり馴染みのない国ポルトガル。しかしこのポルトガル、実は知られざるお菓子王国なんです。地域ごとに銘菓があり、その数は星の数ほど。街のいたるところにカフェがあり、ショーウィンドウには様々な種類のお菓子が並んでいます。どのお菓子も1ユーロ前後で買えるので、休憩がてらカフェに入り食べ比べをするのもおすすめです。

そこで今回はポルトガル在住の筆者がおすすめするスイーツ3種を紹介します!

 

 

■パステル・デ・ナタ(Pastel de Nata)

 

 

パイ生地の中にカスタードクリームをたっぷり詰めて焼き上げた、ポルトガル中どこででも見かける定番スイーツ。

店によってパイのサクサク感や、カスタードクリームの味に違いがあるものの、大抵どこで食べても美味しいです。

 

リスボン近郊のベレンにある「パステイス・デ・ベレン」のものは、あまりにも有名で店の前にはいつも長蛇の列ができています。1837年創業の老舗の味は、パイはサクサク、中のクリームはトローリとなめらかで、長い列に並んででも食べる価値があります。

 

また、リスボンを中心に数店舗展開する「Manteigaria」は比較的新しい店ながら、急激にリスボンっ子の間で人気を博しています。

時間帯によっては行列ができますが、大抵短い待ち時間で購入することができます。カウンター越しに作っている様子を見ながら、コーヒーとともに一息つくのもいいです。

 

ただ今回、筆者がおすすめする穴場は、ズバリ「スーパーのパン売り場にある焼き立てパステル・デ・ナタ」です!比較的大きめのスーパーでは随時焼き立てが並んでいますし、値段もお手頃で、中にはケーキ屋の半額以下で売られている場合もあります。待ち時間もなく、気軽に買えるのもいいところです。

 

 

 ■パン・デ・ロー(Pao de lo)

 

 

日本でもお馴染みのカステラの原型となったお菓子です。

日本のものとは少々異なり、中が生焼けのものと、中までしっかり火の通ったものと2通りあります。

生焼けタイプのものは、中がとろりとして卵の黄身の味を強く感じられる素朴なお菓子です。卵の風味が強いので、好き嫌いの分かれる味かもしれませんが、ポルトガルに行った際にはぜひ試してほしい一品です。

日本でも一時期流行った半熟カステラは、このタイプが元となったのかもしれませんね。

それに対して中までしっかり火の通ったタイプは、中はフワフワでスポンジケーキと日本のカステラの中間のような食感と味わいです。卵の味も強くないので、万人受けする味です。

 

店や地域によって、1人前ごとに陶器に入れて焼かれたもの、大きな型で焼かれたものをカットして提供してくれるものまでさまざまです。

 

北部で食べられることの多いお菓子ですが、リスボンや南部の都市、果てはアゾレス諸島のスーパーでも見かけるので、ポルトガル人にとってとてもメジャーなお菓子なのでしょう。ちなみにスーパーではホールで5ユーロほどで購入できるので、1台購入して、ホテルで翌日の朝食にコーヒーとともに楽しむのもおすすめです。

また、北部ではポルト名物のポートワインとともに食後のデザートとして食べるようです。

 

筆者おすすめは、中部Aveiroという街にある「Café a Barrica」です。

こちらのカフェでは大きな型で焼いた生焼けタイプのものをカットして提供してくれます。ほかにも「Ovos Moles」という最中にたっぷりの卵黄クリームを詰めたAveiroの銘菓も、店内で毎日手作りしているそうなので、ぜひお試しください。

 

 

■パッションフルーツのムース(Mousse de Maracuja)

 

 

ポルトガル本土から離れた大西洋に浮かぶ島、マデイラ島とアゾレス諸島はトロピカルフルーツの産地として有名で、パッションフルーツもその一つ。ポルトガル語で「マラクジャ」と呼ばれるその果物のお味は、酸味と甘みが凝縮され、ゆったりとした時間の中、手つかずの大自然で育てられたのが伝わってくるような果物本来の味です。市場で買ったものをその場で食べるのもいいですが、この新鮮なパッションフルーツを使ったおすすめスイーツが、このパッションフルーツのムースです。

 

アゾレス諸島内のレストランでよく見かける定番デザートですが、ポルトガル本土のレストランでも見かける隠れた定番スイーツなんです。

 

コンデンスミルクとパッションフルーツをミックスしたクリーミーなムースに、パッションフルーツソースをかけたものが定番ですが、店によって味わいが異なります。ボリュームのある食事をした後でも、とろける口どけのムースとさっぱりとしたパッションフルーツの後味で何個でもいけそうな美味しさです。

 

ちなみにパッションフルーツはデザートに人気の食材で、スーパーではパッションフルーツを使ったカップデザートが数多くあります。スーパーのデザートと思い侮るなかれ、味はレストランにもひけをたらない美味しさです。

またパッションフルーツのジャムも豊富に売られていて、値段も2,3ユーロ~とお手頃なのでお土産にも喜ばれます。

 

筆者が今まで食べた中で1番と思ったのは、アゾレス諸島のグラシオーザ島にあるレストラン「Dolphin Snack Bar」で頼んだものです。美味しすぎておなか一杯にも関わらず追加で注文してしまいました。

 

 

 

 

■【番外編】ドナ・アメリア(Dona Amelia)

 

 

大西洋の真ん中に位置する、9つの島からなるポルトガル領アゾレス諸島。

その中で3番目の大きさのテルセイラ島名物のお菓子です。

 

ナッツや香辛料がふんだんに使われて、中はしっとり、表面に粉砂糖があしらわれたこの焼き菓子はコーヒーとの相性も抜群です。

 

テルセイラ島中のカフェやレストランのどこででも見かける大定番デザートですが、ポルトガル本土では残念ながらまだ見かけたことがありません。

店ごとに微妙に味が異なるので、テルセイラ島に行った際にはぜひ店ごとの味を食べ比べてもらいたい一品です。

 

おすすめは、Praia do Vitoria のメインストリートにある「Pastelaria Da Graca」です。こちらは地元ならではの焼き菓子中心の品ぞろえで、なんとあの定番中の定番「パステル・デ・ナタ」も置いていません。島中の人が「ここのドナアメリアが1番!」と口をそろえて言うほど人気のお店です。

 

リスボンから飛行機で片道2時間半かかるので、なかなか行く機会は少ないかと思いますが、日程に余裕のある方やヨーロッパ在住の方にはぜひおすすめしたい島でもあります。

 

なかなか日本ではお目にかかれないポルトガル菓子。ぜひポルトガル旅行の際にはこれらのお菓子をお試しください。

YU
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