「ドイツに旅行にいきたくて情報を集めている」「観光地以外の街も回ってみたい」
この記事は、ドイツの観光やグルメ情報を集めている方に向けて書かれています。
ドイツの大都市に挟まれた「ハレ」で出会った名所とグルメの魅力をお伝えしていきます。
ハレ(ザーレ)はベルリンから電車で約3時間の位置にあり、東ドイツの中でも大きい街の1つです。
といってもライプツィヒと比べると規模が小さなのどかな街で日本人になじみは少ないと思います。
実際に私がハレに滞在したときに日本人は1人も見かけませんでした。
写真は街の中心部にある「マルクト教会」と市場です。屋台には新鮮な肉や野菜、美味しそうなチーズがずらりと並んでおり、さながらハレ住民の台所です。
ご覧ください、このチーズ専門の販売車を。日本ではまずお目にかかれないです。
街の中を路面電車が走っています。歴史的な街並みにしっかり溶け込んでいて素敵です。
春先だからか天気の移り変わりが非常に激しく、雨→晴れを繰り返していました。
写真奥が「マルクト教会」です。マルクトはドイツ語で市場の意味なので、市場にある教会ということです。
2つの教会が1つに合わさったユニークな形をしており、手前の丸い塔が「聖マリエン教会」、奥のとがった塔が「聖ゲアトルーデン教会」です。
このうちマリエン教会の頂上が展望台になっており、登ることができます。
展望台からはハレの街を一望できるだけでなく、遠くの街や地平線まで見ることができ、ハレ観光のハイライトになります。
市場周辺はおしゃれな店が多く並んでいますが、特に「クライネウルリッヒ通り」には綺麗なカフェやおしゃれな土産物店も多く立ち並んでいます。
大都会とは違った昔ながらの風景が魅力で、1人旅で東ドイツを訪れた際は立ち寄ることをおすすめします。
カメラを片手に、ブラブラ歩くだけでも楽しめますよ。
ドイツに来る前に、ぜひともドイツらしい料理を食べたいと思っていたのですが、ハレを案内してくれたペンフレンドによると「ハレには美味しいシュニッツェルが食べられるお店がたくさんあるよ」とのこと。
本当に美味しくて、あまりに気に入ってしまい2回も別の店で食べることとなりました。
最初に案内されたのはハレ郊外のレストラン「Brotkasten」です。
店外の頑丈そうな見た目とは裏腹に、中に入ると木でできた机に白熱球に温かみがあり、お客さんに観光客はいない(筆者だけ)なのでとても静かです。
ハレの住民イチオシのシュニッツェルです。揚げ焼きされた大きい豚肉(カツレツ)に、レタスとフライドポテトが敷きつめられ、目玉焼きが乗っている豪快な料理です。
シュニッツェルと言えば「ウインナー・シュニッツェル」というオーストリアで食べられている子牛のカツレツが有名ですが、ドイツではまず間違いなく豚肉です。
写真右のコースターと比べてもらいたいのですが、見た目のサイズが男性の筆者でも圧倒されるほど大きいです。
「こんなに食べきれるかな・・・?」と不安になるかもしれませんが、心配ご無用。
叩いて薄くのばしてから焼き揚げしているため、豪快な見た目に反して食べやすいです。表面のサクサク感と中身のジューシーさを味わっていると、あっという間に完食できますよ。
衣の味がしっかりしているのでソースなどは不要です。肉のうまみが邪魔されず、時折レモンを足すと味が変わって2度楽しめます。
ぎっしりとポテトが詰まっているのを見ると「さすがドイツ」という漢字ですが、こちらも薄く焼き上げてあるのでパリッとした食感で最高の味です。
間違いなくビールが飲みたくなります。
お昼にシュニッツェルを食べたばかりなのに、カツレツのジューシーが味をどうしてもビールと一緒に楽しみたくなり、友人に再度リクエストしました。
訪れたのは写真の「Evergreen」です。窓の部分からオシャレなライトが見えていますが、こちらはレストランというより「パブ」だと思います。あっ、パブと言っても変な店という意味ではありません。日本でいう居酒屋のことです。
こちらのシュニッツェルも昼間に食べたものに負けない、いや、それ以上のボリュームです。先ほどの写真と比べても肉の厚みの違いがお分かりいただけるはずです。おまけに卵は2つ。下に置かれているのはポテトではなくパンです。
ここまで厚みが違うと昼のものとは全く別物で、食感としては日本のとんかつに近かったです。ナイフを入れるとジュワッと肉汁が流れてきて食欲マックスになります。
レモンがついてくるということがポピュラーらしいのですが、このお店ではオレンジでした。かけることで甘酸っぱい味にあり、口の中もさっぱりして更に美味しく頂けますよ。
ちなみに、ハレで飲んだビールは大体が黒ビールです。大都市ではオーソドックスなビールが主流でも、ハレではアイリッシュの黒ビールがブームと言うことで、見回すと確かにみんな黒ビールを飲んでいました。
ビールの苦みがシュニッツェルに良く合うのでこのチョイスは大賛成です。
シュニッツェルとあわせて、狙っていたのが「プレッツェル」です。こちらは名前が似ていますがパンのことです。美味しいプレッツェルを求めて、「マルクト教会」近くの広場の市場を散策します。
市場中心部から少し離れた場所にある「Ditsch」というパン屋さんでプレッツェルを食べることができました。
プレッツェルには、柔らかめに焼き上げた大きな種類と、固めに焼き上げた小さな種類があるがこれは固い方です。パンというよりスナック菓子のような食感になります。
柔らかいため保存がきくため、家に持ち帰ってビールのあてにするのが地元流だとか!
クリームを使ったコクのあるスープに合わせるのもおすすめです。
ハート形っぽい一番オーソドックスなものをチョイスしましたが、三つ編みのようだったりスティックだったりと見た目のバリエーションも豊富です。
さて、実食です。食べてみると、細い部分はサックサク、太い部分はモッチモチで美味しさのあまり笑顔になります。パンというよりお菓子といったほうがしっくりくるくらいのサクサク具合です。
岩塩を使っていて塩味がしっかりと効いているので、人によっては塩辛いと感じる人がいるかもしれませんが、その時は岩塩を少し落としてから食べると美味しく頂けます。
噛むほどに味わい深くなっていくので、ぜひ1度お試しあれ。
最初にシュニッツェルを食べた「Brotkasten」を気に入ってしまい、もう一度訪れました。観光地ではないローカルな店に、ドイツ料理の神髄を見た気がします。
肉料理が中心になりがちですと、どうしても新鮮な野菜が食べたくなります。もし、春先にドイツを訪れるのであれば、ぜひ「シュパーゲル」を食べてみてください。シュパーゲルはドイツ語でホワイトアスパラガスのことです。
ドイツにとってのシュパーゲルは日本人にとっての桜のようなものです。筆者が訪れた4月はシュパーゲルの旬のため、行く先々でシュパーゲルを食べるドイツ人を目にしました。
写真を見て頂くと、大小合わせて10本のホワイトアスパラガスが使われています。
500gだというから驚きです。「そんなにアスパラガスばかり食べられるのか?」というのが最初の正直な感想でした。(2連続でカツレツ食べておきながら)
本当に美味しいので、500gでも全く問題ありません。個人的には1kg食べてもいいくらいです。
日本の缶詰で売られているのを食べたことがある人もいるかもしれません。ぐにゃっとした食感は賛否が分かれるでしょうが、本場ドイツのものは全く違います。日本の缶詰は忘れてください。
ナイフで切るときも「サクッ」という音がきこえるくらい新鮮です。シャキシャキの食感もあいまって本当に美味しいのです。ドイツで、野菜メインの料理が食べられる貴重な機会であるということも食欲を後押ししました。
かかっているソースは卵と溶かしバターなどを使って作る「オランデーズソース」です。トロッとしていてコクがあり、みずみずしいシュパーゲルとの相性もばっちりです。