日本の京都では、昔からの建物をそのままリメイクしたカフェ、伝統的な街並みを崩さないような外見になっているカフェを多く見かけます。実は中国にも、昔ながらの街並みを守りつつ、とてもフォトジェニックなカフェがたくさんあるのをご存知ですか? その中でも今回は中国・北京にある「静默咖啡」(沈黙カフェ)をご紹介します!
「雍和宮」(ようわきゅう)は中国・北京にある中国最大のチベット寺院です。歴史的建造物として価値が高く観光地となっています。付近の街並みは昔の伝統的外見を残しつつ、少し離れれば大きな高速道路が通っていて、不思議な感覚になる場所でもあります。この「雍和宮」の最寄り駅「雍和宮駅」から徒歩10分ほどにある「静默咖啡」(沈黙カフェ)は伝統的な外見を残しつつ、フォトジェニックなカフェのうちの一つです。日本語では「沈黙カフェ」。一体そのカフェとは?
一つ路地へ入れば、さっきまでの車や人の騒音が嘘のよう! 遠くから鳥のさえずりが聞こえるほど静かな路地裏にカフェはあります。カフェに入る前には看板があり、看板には「ここに沈黙カフェがあります。あなたは騒がしいこの世界の中で、穏やかで静けさに包まれている時間を探し求める時がありましたか?」の文字が。看板の奥にはお店の入り口があり、そこから店内へ入ることができます。店内に入ればすぐにドリンクとケーキをオーダーできます。外国人に優しく、メニュー表には英語も記されているので中国語を読めなくてもオーダーは大丈夫です。ケーキはイラスト付きなのでとてもわかりやすいメニューになっていました。
みなさんは伝統的なカフェをどのようにイメージしますか? このカフェは昔らしさを残しつつ、現代の流行は忘れていない、そんなカフェになっています。まず階段を上るとテラス席があり、雍和宮付近の街並みを一面見渡すことができます。昔ながらの屋根の瓦は、そのままオシャレな空間に溶け込んでいました。北京の都心部では人が多く賑やかなこともあって、鳥の大群は見ることができませんが、ここでは鳥が飛んでいて、静かで普段なかなか感じることができない穏やかな風や自然の豊かさを体感できました。他のお客さん達も小声で話すなど、静かに時間を過ごされていて、この静けさはお客さんが守っているような気がしました。名前の通りこの「沈黙カフェ」は静かでゆったりとしている優しい雰囲気の店内になっていました。
現地のインフルエンサーだけでなく観光客の方達も、フォトジェニックで優雅なテラスにうっとり。みなさん写真をたくさん撮っていました。このカフェは中国の若者達の間で流行っているSNSにたくさん投稿をされていて、たくさんの人がくる人気のカフェなんだそう。SNSで若者に人気のフォトジェニックな沈黙カフェのドリンクやケーキは一体どんな味なのでしょう?
今回は「クリームブリュレ」と「フラットホワイト(コーヒー)」「アイスコーヒー」をチョイスしました。
最初にご紹介する「クリームブリュレ」は、“一人では食べきれないのでは?”と思ってしまうほど大きかったです。下のカウンターでオーダーしてから少し時間がかかって出てきましたが、なんとオーダーされてからお店で一つ一つ最後の仕上げをしているそう。それが納得できるほどの美味しそうな見た目に、早く食べたい気持ちが抑えられません! いざ食べてみると、やはり病みつきになるような美味しさ! しかもこの大きさで40元(日本円で600〜700円くらい)とは思えません。上にはフルーツが乗っていて、中国の街中ではなかなか見ることができないクオリティーにびっくり。このフルーツがほどよく酸味をプラスしてくれて、クドさはありませんでした。卵とミルクの自然な風味と、嫌にならない程よい砂糖の甘さに、小さなスプーンを動かす手が止まらず、最初に食べきれないと思った、あの大きさのお皿もあっという間に空っぽになってしまいました。甘いものが苦手な方も、もちろん甘いものが大好きな方も、コーヒーと一緒に楽しめるお菓子となっています。カフェで過ごす緩やかな時間の中で、この甘いブリュレで幸せを感じることができますよ。ぜひコーヒーと一緒に頼んでみてください。
他に頼んだ「アイスコーヒー」は、コーヒーの苦味や酸味がほどよく、飲みやすかったです。一緒に頼んだブリュレとの相性抜群。氷が溶けてもコーヒーの美味しさは変わらず、いつまでも美味しさを味わえるので、ずっとカフェでくつろげてしまいます。グラスもストローもオシャレで一気にテーブルがフォトジェニックに。値段は26元ほど(日本円で400円くらい)だったので、お手頃な価格でした。
もう一つ頼んだドリンク、「フラットホワイト」とは最近じわじわと流行ってきている新しいコーヒースタイルのドリンクです。フラットホワイトは定番のカフェラテよりも泡立てたミルクは少なめなので、エスプレッソの味を強く感じられる飲み物です。このカフェのフラットホワイトはミルクの泡立ちが他のお店よりもしっかりしていて、アイスコーヒーと同様に苦味と酸味が感じられるエスプレッソが、ミルクの泡に包まれてマイルドな口触りになっています。コーヒーを普段飲み慣れていない人でもコーヒーの美味しさを楽しめるようなドリンクでした。こちらのドリンクも26元ほど(日本円で400くらい)だったので負担なく頼めます。
ぜひみなさんも中国・北京にある観光地「雍和宮」を訪れる機会があれば、観光中、または観光終わりに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?騒がしい都会の中でも、静かでゆったりとした時間を送ることができますよ。